2020年5月8日金曜日

シース作る


 シース作る。ここ何日かでやった工程をまとめる。
先ずは折り返しの溝を彫る。
大体革厚の半分以上(2/3近く)の深さまで。
革の強度は銀面が7~8割持ってると中川さんは教えてくれた。
だから床面はある程度溝を彫っても大丈夫。
コバを磨いてベルトループの先端は漉いておく。
これは横哲さんに教えてもらったw


 ベルトループ接着して菱目切る。
内側の縫い目は沈む様に溝を彫っておく。

 ベルトループ縫ったら仮のウェットフォーム。
ヒルト廻りとブレード形状を写し取っておく。
ハンドル背側はしっかり密着して隙間が出来ない様に整形する。隙間ができると、納めた時にガタが出る。
 中子の形状を決める。

 ベンズを切り出して中子を作る。
電動糸鋸は結構便利だ。
たまたま持ってたから使っているが、なければナイフで切り出せばいい。

 ダブルステッチにする時は型紙を作っておく。

 中子を接着する。
接着面は罫書針で荒らしておく。



 接着して固定。
接着剤はセメダインのスーパーXを
使っている。
 型紙使ってダブルステッチの内側の縫い目を罫書く。
 外側も罫書いて、こんな感じか。
 菱目切る。
 多少の曲がりは裏から通す時に矯正する。
 一針づつ縫い締める。

 縫い目は叩いて落ち着かす。
 大雑把に外形を整える。

 ウェットフォーム。
たっぷり水を吸わせる。

 型を整える。
ヘラや板切れを使ってしっかり整形する。
しばらく乾燥するのを待つ。

 ある程度乾燥したらコバを整形して磨く。
600番程度までペーパー掛けて、コバは水付けてよく磨く。摩擦熱で表面が加水分解して艶が出る。自分の場合、何も塗らないでこのままにしている。
完全に乾燥するまで待つ・・・

2020年5月7日木曜日

麹できた

麹仕込んで4日経った。
まだ発酵温度は40℃近くあるが、もうこれ以上置かなくてもよさそうだ。
押入れから取り出す。
 途中切り返しせずにおいたため、中の方は若干発酵の進み具合が悪かった。今までの経験だと切り返しをすると水分の蒸発が多くなって、乾燥が進んで上手くいかない事が多かった。これは容器の問題が大きい。
麹は好気性の細菌なので、本来は切り返しをして酸素の供給をしやすくした方がいいのだろう。この辺は改良の余地であるが、使える資材や環境の問題があって難しい・・・
約1.5㎏の麹が出来た。
種麹が怪しかったのと、何年振りかの麹作りだったので、上手くいくかが心配だった。
熱源に電気を使わず発酵温度を保つには、今ぐらいの時期がちょうどいい。
寒すぎても暑すぎてもだめだ。
麹の発酵は面白いもので、上がる時は簡単に50℃以上になる事がある。
麹の発酵は40℃近辺で保つのがいい様だが、それには春か秋の涼しい時期がやりやすい。
さて麹はできたが、この後はどうすりゃいいんだ?w
とりあえず冷蔵庫にしまっておこう・・・

2020年5月6日水曜日

今日は蒸留

 今朝がた温度が40度切ってきた。
今日は気温が引くそうなので布団を被せた。
40度近辺を保っていたが、午後から温度が上がってきたので布団を引っぺがした。
大分麹らしくなってきたw
 今日は謎の液体を蒸留する。
キビ糖とか言って売ってる砂糖1.5㎏程度を水で溶いて8ℓの水溶液を作る。それに謎の菌を入れて数か月放置した・・・
 冷却器は1m程の銅パイプを巻いて、ペール缶に半田付けしてある。
 窯は寸胴使う。
縁にパッキン替わりにコの字のシリコンゴムを嵌める。これで案外十分なんだなw
蒸留する。
寸胴の蓋には重石替わりの水張った鍋を載せてる。

 1.8ℓのさらなる謎の液体が出来る。
これはしばらく溜めておく。
出来立てよりしばらく置いておいた方が美味くなる。
雑味になる成分が沈潜物になる様だ。
これをコーヒー用の紙フィルターで漉してやると出来上がり。

謎の液体をまた仕込んでおく。
微量に残った菌により、また発酵が始まる。
何世代目だったかな・・・?

2020年5月5日火曜日

今日も一日・・・

麹は今朝になったら43℃まで温度が上がっていた。
布団を引っぺがす。
42℃まで下がったが、その後温度は一定になっている。
ちっと温度が高い気がするが、とりあえずこのまま行ってみる。
今までの経験からすると、あまりいじくらないでおいた方がいい。
 今日はハンドルのペーパー掛け。
タングの露出とボルトがない分磨きやすいが、マイカルタは丁寧に磨かないと後で面倒な事になる。結局一日掛かった・・・

 あとはコンパウンドで手で磨く。

シースの準備する。
マトリックスアイダのブルハイドのダブルショルダー一枚で、今のところ大小合わせて30個分取れた。あと10個いけるかどうか。 実質140デシ程度で普通のヌメ革から比べるとえらく高いが、歩留まりいいから普通のヌメ革半裁で買うよりはいいかもしれない
何よりラブレスが使っていたというだけあって、ラブレス的(?)な頑丈なシースが作れるのがいいw

2020年5月4日月曜日

生きてた

 麹はどうなったか?
とりあえず40℃近辺で一定になってる。
繁殖しだした様だ。
麹菌は生きていたw
 ここ何日かでやった事。
20㎜厚のマイカルタに穴あける・・・
 広げる・・・
 ある程度溝きれたら、タングでグリグリ広げてく・・・
 こんな感じか・・・
 接着した・・・

 硬化したら整形。
先ずは外形削る・・・
整形できた・・・
タングの露出とボルトがないから、えらくめんどくさかった。基準になる部分がないと案外削りにくいものだ。
そういった意味でフルタングでラブレスボルトを使う構造は、量産性が高く理に適ったものだと思う。

2020年5月3日日曜日

麹を作る

 連休何処も行けないし暇だから麹を作ってみる事にした。
米を沢山貰ってあったので、せっかくだから濁酒作ってみようと思う。(もちろんアルコール分は1%未満・・・のはずだw)
朝にとりあえず8合研いで、水につけておく。

 夜になってから米を蒸かす。
量が多かったせいか、炊き上がるのに3時間近くかかってしまった・・・

 お櫃に移してあら熱取る。
 ここで問題が~!
麹菌の粉末があったはずなのだが、冷蔵庫を探しても出てこない・・・
その代わり市販の麹が出てきた。
仕方がない、これ使ってみるか。
以前市販の麹を種にして作った事がある。

 賞味期限が切れて1年半近く経ってるけど大丈夫か?
麹菌が生きていればいいけど・・・
 40℃程度になったら麹を混ぜる。
お湯入れた鍋の上にお櫃を重ねて、押し入れの中で布団を被せておく。
発酵し始めると温度が勝手に上がるのだが、それまでは温めておく必要がある。
うまくいくのか・・・?

2020年5月2日土曜日

違うぞ・・・

磨いて名入れしてヘアライン引いた。
スーパーゴールドⅡなのだが、とても磨きにくかった。RWL34から比べると三倍は手間が掛かった気がする。
スーパーゴールドⅡはものによって磨きにくい時がある。初めの頃は熱処理によるのかと思っていた。
高温焼き戻しだと粘って磨きにくいが、低温焼き戻しだとサラサラと磨ける。
確かにそんな傾向はあるのだが、どうもそれだけではない様だ。
鋼材の製造ロットによって違いがある気がしていた。
 顕微鏡で組織を見てみた。今回の磨きにくかったスーパーゴールドⅡの熱処理済み600倍。横の画角が約100μm。

 これは以前作ったSPGⅡの試験片で、熱処理条件は同じ。同じく600倍。
見比べると試験片の方が炭化物が僅かに大きいが、密度が疎らに見える。


 150倍で見るとさらに良く分かる。
これは今回のSPGⅡ。
炭化物の密度が高い。

 こっちが試験片の150倍。
炭化物の分布状態が明らかに違う。
磨きにくかったSPGⅡの方が細かく一様に分布している様に見える。

磨きにくいのは炭化物が大きいのかと思っていたが、どうもそうではない様だ。
SPGⅡはVによる硬い炭化物が、細かく均一に分布する事で、耐摩耗性が高くなっている。
そういった意味では刃物としては磨きにくい方が向いてるのかもしれない。
しかし何故この様な違いが出てしまうのか・・・様々な原因は考えられるが、工業製品としては仕方のないバラつきなのかもしれない。

金属顕微鏡はとても役に立っている。
「刃物の見方」の著者の岩崎航介氏は苦労して金属組織を観察したと思われる。当時の金属顕微鏡を使って組織の写真を撮るのは、えらく労力が掛かった事だろう。
今は二束三文の値段で、ボロいとは言え十分使える金属顕微鏡が手に入るのだから・・・
 鹿角ハンドルを接着して、もう一本はヒルト付けてハンドルの用意をした。

工場勤務のヌコどもはダレてきた。
そういやあんこは昨日で11歳になったw