2019年9月1日日曜日

デンドライトの真相

デビッドボウイのデンドライトスチールの硬さを測ってみた。ハンドルの周りが平面出ているので、ここで測ってみた。硬さは測定面が平面で裏表平行になっていないと正確な測定ができない。
測定値はバラつきが大きかったが、概ねHRcで58程度の様だ。
440Cだとすればそのぐらいなのかもしれない。







組織を見てみた。
150倍。
樹枝状組織とはこんな感じなんだな。
やはり巨大なインゴットを鋳込んだ時の様な発達した樹枝状ではない様だ。




300倍。
ウネウネとしているのが一次炭化物に相当するものと思われる。
紐状につながってはいるものの、所々で切れて、ある程度の単位で塊になっている様に見える。



 600倍。横幅がちょうど100μmになる。
小刃を磨いてエッチングして観察しているので、ちょっと不鮮明な画像なのは勘弁w
一次炭化物は紐状に成長して不規則に絡まる様に分布している。
二次炭化物は定かではないが、微小な黒い点だ見えるものがそうだろうか・・・?
基地の結晶粒は粗くは見えない。
なんとも不思議な組織だ。
紐状の絡まった炭化物が刃先に出る事で、独特の切れ味になると思われる。思ったより基地も粗くないので、脆さも感じる事はない。

 比較用のガーバーのフォルダー、これは一般的な440C。
150倍。
白く比較的大きい塊が一次炭化物。


 300倍。
やや一次炭化物が少ない気がする・・・
もしかしたら440AかB?
600倍。
二次炭化物が溶け残っていて、基地の粗大化も見られない。適正な熱処理がされてる様だ。

こうして比較してみると、デンドライトスチールとは不思議な組織をしている。
鋳物という事ではあるが、単純な鋳物ではない。
結構絶妙なものなのかもしれない。
金属顕微鏡が二台になった・・・
出物があって思わず買ってしまった。
持ってた物と同じ機種なのだが、今度の方が程度がよかった。
照明の電源も付いていた。
この世代の機種なら2万円内で入手できれば、お買い得なのかもしれない。

9 件のコメント:

  1. で、使えるんすか?
    デ

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  2. 人によるんじゃないかなw

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  3. 肉が切れたらエエかw
    デ

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  4. あれ、ランスキーのダイヤでザっと研いで、返りを
    青棒で落とす辺りが、一番「食いつく!」
    異常に楽しい刃物なんだw

    シースは論外なんだがねww

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  5. そうか、ありゃHRC58はあったのかぁ~~
    私は56~57見当だと思ってたよww

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  6. 間違っても研ぎ上げて滑らかな刃付けにするもんじゃない。
    ザラっと研いで使うのがいいね。
    でも所詮はCr主体の炭化物だから、凄く耐摩耗性がいいわけじゃないみたい。
    V主体の炭化物のS30VやSPGⅡには適わないかもしれないが、普通に440でこれだけの効果が出せるのは、確かにこんなのもありなんだと思う。
    HRc58ってのも必要十分なんだと思う。
    用途によってはとてもいいものなんだと思うよw

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  7. 全然もたない。けど、ザッと研いでカエリを落とした瞬間の
    切れは、Bite! って感じで好きだなぁ~~
    でもなぁ~~、薄くは出来ないしなぁ~
    今回、ベーシックⅠを手にして、つくづく
    そう思う。ダクタイル鋳鉄の刃物はどうだったんだろ?
    確める前に消えてたが????

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  8. ダクタイル鋳鉄なんて炭化物どころか黒鉛がブツブツ入ってるもんだから、刃先は刃欠けだらけでとんでもない切れ味(決してよくないw)だと思うよ。
    消えてくものには理由があるのさw

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  9. そうかぁ~~
    作ってるとこに問い合わせて、価格聞いたら
    凄く強気なんだよね~~

    「これ使えるのかぁ??」と思った・・・

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