2020年3月28日土曜日

使えるか?

 一本出来上がった。
3incのケーパーフィン。
実はハンドル整形中に落っことしてポイントを曲げてしまった。
削り込んで直したが、さすがに外に出せないので、ちょうど釣り用に欲しいと言ってた猟仲間に使ってもらう事にした。

 ブレードはRWL34の3.5㎜厚を背側を削り込んで実質2.6㎜厚になってる。
高温焼き戻しのためか、ポイントは曲がったが折れる事はなかった。
SPGⅡもそうだったが、RWL34も相当に粘りがある。
案外低温焼き戻しでもいいのかもしれないが、その場合硬さがHRcで64近くになってしまう。(高温焼き戻しで62ぐらい)
どちらがいいのかは未だに迷うところだ・・・
3.5㎜の鋼材を使っているが、本来なら3.0㎜厚があると有難い。
削り抜く量が多いと大分手間が掛かるw
フラットグラインドは剛性に問題がない程度の範囲で、なるべく薄く作るべきだと思う。

 ハンドルはブラックキャンバスマイカルタを使った。
今回はやや薄めに成形してみた。












シンプルにシングルステッチでシースは作った。
細身のモデルなので、なるべく嵩張らない方がよかろう。
自分は釣りはしないので、どの程度使えるのかは分らない。
渓流釣りに使う様だが、どんな使い勝手だったか聞くのが楽しみだ。


マトリックスアイダ行って熱処理上がりを受け取ってきた。
今度は落っことさない様にしようw

2020年3月21日土曜日

カッチリしてる?


 ラブレスポーチタイプのシースは、ナイフを納めた時に「カッチ」と手応えがある事が売り(?)になってる。
中子の矢印の部分を僅かにえぐる事でテンションを緩めて、キリオンがロックに衝突する事で「カッチ」と手応えが出る。
しかしこれだと酷使していると、ロックが沈み込んで、収まった時にガタが出やすくなる。
元々収まってる位置でのテンションも緩いので、余計にガタになりやすい。

 自分の場合は収まってる位置でのえぐりを無くして、テンションが掛かった状態に作っている。そのため収まった位置で「カッチ」という手応えはなく、「ギュッ」と止まる感じになっている。

 中子のロック部の形状はこんな感じ。
止まった位置でテンションが掛かっているので、収まった状態ではガタがない。ガタを無くすにはブレードバックとハンドルの背側がシースに密着している必要がある。(そのためシースの折り返しはしっかり作っておく)
納める時にロックにキリオンが勢いよく衝突しないので、この位置が沈み込みにくい。

「カッチ」という方が安心感がある様な気がするが、実用でいくと弊害があったりする。
自分のシースは使いはじめはこの様に「カッチ」とはならないが、使い込んでいくと収まってる位置のテンションが馴染んで、自然に「カッチ」という様になってくる。その頃にはロックに止まる時に必要以上に衝撃が掛からなくなるので、沈み込みも最小限に抑えられる。

 通常3.5㎜厚の革を使っているのだが、2.8㎜厚という薄目の革をサンプルで貰ったので、試しにこれで作ってみた。
3.5㎜厚ってのは必要以上に厚いと以前から思っていた。
2.8㎜というが実質3㎜ちょうどぐらいで、加工性が非常にいい。
必要以上に床面が厚くないので、見た目がすっきりしている。
一様必要十分ではあるが、ちょっと厚さが薄い気がする。
3.2㎜厚ってのがあるとちょうどいいのかもしれないな・・・

2020年3月15日日曜日

彫刻刀

 シースの溝彫りに使う彫刻刀はV字の物を使ってるのだが、何故か角度が60~70度程度の物ばかりしか売ってない。
90度ぐらいの物って無いんだろうかと探したいたら、電動彫刻刀用の刃に約90度の物を見つけた。
試しに買ってみた。千円ちょっとだった。

 柄をどうするか?
鹿角の先がちょうどよさそうなので、くっ付けたみた。
いい感じw

使ってみた。
ちょうどいい感じで彫れる。
今までは折り曲げて足らない角度を補って彫っていたが、これなら手間が掛からない。

 自分の場合、折り返しはきっちり曲げる。
これにより強度も出るし、ハンドル側も隙間が無くなってガタつきも抑えられる。

角度の違いはこんな感じ。
V溝かU溝でやるかは人によって違う様だ。
まあ、やりやすい方でやればいい・・・

2020年3月8日日曜日

久しぶりに完成

このところ更新サボってたけど、とりあえず三本完成した。
最近はものぐさしてtwitterの方に毎日の作業は投稿してたので、そちらを見てもらえると有難い。

先ずは3.5incのセミスキナー。

3.5㎜厚のRWL34を実質3.0㎜に削り抜いてある。

ハンドルはタンキャンバスマイカルタを使った。
キャンバスマイカルタは使い込むと繊維が出てきて手触りがよくなるのが好きだ。


ほぼ3.5inc目いっぱいあるので案外大きい。

今回もトリプルステッチにしてみた。
ちっとゴッツ過ぎかな・・・

一つ残念なのはリバースサイド側のハンドルとヒルトの接続面に隙間が出来て接着層が見えてしまってる事。
ルーペで見ないと分からない程度で、実用には問題ない。
本来ならハンドル材を付け替えるべきだが、面倒なのでそのまま仕上げた。
マトリックスアイダには出せないので、安来にでも持っていくかと考えていたが、どうするかな・・・そもそも刃物まつりやるのか?w
次は3.5incドロップ。

これも3.5㎜厚のRWL34を実質2.8㎜に削り抜いてある。

ハンドルはちょっとボリュームを持たせてみた。

ブラックとグリーンのリネンマイカルタらしいが、ちょっと緑の感じが薄い様な気がする。しかし模様ははっきりしていて、なかなかいいと思う。

実際は3.5incよりちょっと欠ける大きさ。
案外ドロップはこれぐらいの大きさの方が使いやすくていいかもしれない。

ドロップは普通に?ダブルステッチにしてみた。

自分で使ってる4incドロップと比較。
4incより少し欠ける大きさなのだが、随分大きく見える。

最後はステッフホーン。
このパターンは初めて作った。



これ作る上で問題だったのがヒルトの厚みだった。
ラブレスを採寸して作ったのだが、本物はヒルトの前端面の厚さが約10㎜あった。
ニッケルシルバーでこれに合う材は持ってない・・・
仕方なく10㎜厚のニッケルシルバーの板材を使って、前端面の厚みは約8㎜にしてみた。
ちょっと薄いかと思ったが、元々がフォールディングナイフをフィックスド化したものと考えれば、このぐらいの厚さもありだと思う。
これも3.5㎜厚のRWL34を実質2.3㎜まで削り抜いてある。
元がフォールディングナイフならホローよりフラットグラインドの方があっているのではなかろうか。

ヒルト下端はチェッカリングを入れたかったが今回は断念した。ヒルト取り付け前に加工しないといけないんだなw


ハンドルはブラックキャンバスマイカルタを使った。
薄目のハンドルになったが、細身な事もあって案外悪くはない。
ステッフホーンって案外でっかい。
用途としてはどちらかというとインドア向きなんじゃないかと思う。鉛筆削ったり手紙の封切りにいいか。
緩いカーブのエッジも意外と研ぎやすい。
細身のブレードに鋭いポイントは魚釣りに使ってもいいかもしれないな。

本来ならチューブタイプのシースにするべきかもしれないが、ポーチタイプで作ってみた。その代わりなるべく細身にした。
一応ベルトループも付けてみたが、なくてもいいかもしれないな。

とりあえず三つ終わった・・・